愛しのナー


 中堅作家・山本光太郎の担当となった新人編集者・大貫優衣。人間嫌いの気があると噂の作家の元をたずねると、そこにはナーさんというお婆ちゃん猫がいて、彼女が二人をゆるやかに穏やかに、やがてしっかりとつなぎとめていく。サイン会を経て光太郎は小説家になった理由を語る。それはナーとの出会いと、傷ついた過去の物語だった。

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