この命をくれてやる。(1)


人を殺さなくては死んでしまう病を患った賢治と、
身体を売りながら彼を匿う鴇子。
ふたりは薄暗い世界の片隅でひっそりと、息を潜めながらも睦まじく暮らしていた。

そんなある日、鴇子は自分が妊娠した事に気付く。

何故、生きるために命を食べながら、人を殺してはいけないのか。
命の価値は、重さは何で決まるのか。
自問自答を続けながら賢治を守り、鴇子は子供を胎内で育んでいく。
そして臨月を迎えた鴇子は、ある決断を迫られることになるが……?

(ブログより転載)
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