2020年11月18日 / 最終更新日時 : 2020年11月17日 anthology_ex2 EX2 Webアンソロ「手紙」 友人より 学食の手前にはソファの並ぶホールがあり、講義の合間に学生が時間を潰すためのたまり場になっていた。 本やノートを開いて勉強をしているものはごく少数で、おおむね友人同士で雑談をしているか、あるいはスマートフォンを横にして画 […]
2020年10月6日 / 最終更新日時 : 2020年10月5日 anthology_ex2 EX2 Webアンソロ「手紙」 兄へ 昼はまだまだ暑いですが、朝晩と過ごしやすい日が増えてきました。△△様、お元気にされていますか。 貴方が家を出てもうそろそろ五年になりますから、ふと思い立ってこうして筆をとっています。 私の方では夏休みが終わって少し経ち […]
2019年7月18日 / 最終更新日時 : 2019年7月17日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 満月の夜に、ビルの屋上で 月明かりが太陽の光を反射したものであると脳裏をよぎったのは、頭からかぶっていた掛布シーツを外して、肩からかけた後だった。 途端に、全身を痛いほどの痺れと緊張感が走り抜けたけれど、身構えたところで皓々と明るい月光が膚を焼 […]
2019年1月2日 / 最終更新日時 : 2019年1月1日 straycat 第8回Webアンソロ「花」 欲しかった花 Mist of War 2次創作 ――『サルガッソ』へようこそ、『サルガッソ』へようこそ、『サルガッソ』へようこそ、『サルガッソ』へようこそ…… 猥雑な街の上を繰り返し流れる無機質な案内音声は、あふれる人々のざわめき […]
2018年4月17日 / 最終更新日時 : 2018年4月16日 straycat 第7回Webアンソロ「海」 〈バミューダ〉の謎 ※MIST OF WAR 二次創作 「……それって、別の世界の話でしょう」 ほとんど中身が氷水になったグラスに手をかけたまま、男はすでに眠たげに目を細めていた。 しどけなくカウンターに頬杖を突き、まだ辛うじてこちらに […]
2017年9月13日 / 最終更新日時 : 2017年9月12日 straycat 第6回Webアンソロ「祭」 SIDE TWO TONE GIRL いつもと違う相棒探し 伏した青年の体の下から、透明な液体がこぼれ出て、水たまりを作っていく。 それが色を喪った血液であることを、私はよく知っている。取り返しのつかないほど流れ出てしまっていることも分かっている。 「まだ、まだ助けられた。何 […]
2017年8月25日 / 最終更新日時 : 2017年8月25日 straycat 第6回Webアンソロ「祭」 霧の中、祭は終わった ――ザッザザザ、――ーランドで、ハロウィーンを楽しみませんか? 仮装大会は――月……日開催……ザッザザ―― 底抜けに明るい女の声が、どうしようもなくノイズがかって通信機から聞こえてくる。 冷えた湿気が籠った操縦棺の […]