arasuji

「戦場の女神」サン・セヴァチェリンの王女シトリューカは、
味方の裏切りによって帝国に囚われ、
最愛の人ヨナディオ王子を殺した将軍シャルルとの結婚を強いられる。
シャルルとは互いに憎み合い、幽閉同然の生活に
絶望していたシトリューカの下に、城下からある噂が届く。
「帝都に、ヨナディオ王子に生き写しの吟遊詩人が現れた」と……。

満月の夜ごとに照らし出される、愛憎と群像のロマン。

(第8回Text-Revolutions Webカタログより転載)


 

kansou

智勇に長けた美しき戦場の女神、竪琴と歌の名手でもある悲しき清廉の王子、深い闇を抱く帝国の将軍、国を亡くした流浪の姫君。
魅力的な登場人物が織りなす、愛と憎しみの群像劇です。
巨大な帝国、そしてそれを取り巻く小国の群雄割拠の中、サン=セヴァチェリン王国の姫君にして戦場の女神と名高いシトリューカは、許嫁でもある隣国のヨナディオのために戦場に立ちます。策を弄し、辛くも敵国を退けますが、その後の信じていた者からの裏切り、帝国の侵略と蹂躙、そして……と転げ落ちるように彼女の人生が変化していくのです。
登場人物の中でも、ことさら魅力的なのが、帝国の将軍シャルル・ド=ヴァルカンです。顔の半分が火傷で覆われた彼の背景を読み進めていくうちに、最初は理解しがたかった帝国のギオン皇帝への忠誠、愛の理由が明かされていきます。
目まぐるしい展開に惹き込まれ、どんどん読み進められました。
素敵な作品をありがとうございました。

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発行:Our York Bar
判型:204P/B5
頒布価格:1000円
サイト:Our York Bar
レビュワー:ハッハ