猛虎の駆けた道~京師誠忠篇


 元治元年、夏。禁門の変をきっかけに京の都は大火に襲われ、宿屋の野里屋の若旦那である大力は、店と母を失った。途方に暮れていた彼の前に翻るのは「誠」の旗――新撰組の至誠の志に胸打たれた彼は、勘定方として入隊し、日々を過ごすことになる。しかし、彼と新撰組を巻き込んで、歴史は容赦なく激動の時代へと突き進んでいく。

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