見世物小屋やエログロナンセンス、はたまたデカダンに到るまでの猟奇的な空気を好む、全ての少女へ捧げられた罪深いアンソロジー。
「Cantando sotto la rosa」七谷はるか
山奥の修道院に住む年嵩のカストラートと、療養の為に彼の許へ預けられた令嬢。薔薇を手に入れることの叶わなかった2羽の鳥。籠の中の秘密。
「海に行く、または倍殺」森久里
朗読劇調。
「虫食ム脳髄(ドラッグブーストVer)」風合文吾
【脚】【紐の虫】【血は立ったまま眠っている】【女】【どれほどそうして止まっていたか】が好み。
蝕まれながら虫に食べられている。
「小倉さん」森久里
きょうきてきハッピーエンド
「私が沢山」森久里
私と同じ顔をした人間が沢山降ってきたらどれが私なのかわからなくなるだろう。
「エログロ(博物館篇)」呪田獺祭
現実にここまで長文の手紙を受け取ること自体がなかなか恐ろしいだろう。
「肉体思弁脳髄迷宮夢想哲学水晶砂漠薔薇色地獄罪罰輪廻」風合文吾
声に出して読みたいアングラ。
実にサイケデリックな自己撞着の結晶。
そしてルビ地獄。
発行:少女地獄第九階層
判型:A5 164P
頒布価格:500円
サイト:少女地獄第九階層
レビュワー:塔下輝