【問題九(二十点)】(第六十九夜)

兄は忘れ物を取りに行くため、午前二時に、自宅から千六百メートル離れた小学校へ時速六キロメートルで走り始めました。その二十分後、兄が自宅にいないことに気付いた弟が小学校へ分速百メートルで歩き始めました。弟は家を出てから約十分後に兄とすれ違いました。しかし弟はそれが兄とは気付きませんでした。
 弟は小学校に着くと校門に触っただけで引き返しました。というのは校門の鍵が閉められていたからです。自宅へと引き返した弟はもうすぐ自宅に着くという時に、再び小学校へ向かう兄とすれ違いました。しかし弟はそれが兄とは気付きませんでした。夜の闇に埋もれていたからではありません。街灯の下でも兄の姿に気付かなかったのです。そしてその夜以降、弟は二度と兄の姿を見ることはありませんでした。
 兄も弟も一定の速さで移動しているものと考えます。

(一)兄は、校門の鍵が閉められた小学校に何分間滞在していましたか?

(二)兄はその後どうなったでしょう?