我々異次元研究所は、異次元に属する生物の発見を日々追及していた。
ある日、我々はついにその存在を発見した。
特殊鏡の複雑な迷宮に姿を現した「それ」を、我々はロボットアームで素早く捕らえようとした。
「あっ!」
機械の手は「それ」を掴んだのだが、「それ」は半身を残して異次元に消えてしまった。
その翌朝、仲間の一人が半身ねじ切られたような下半身だけの姿で発見された。
ぞっとした我々は、お祓いをした。
しかし、その効果はなく、一日一人ずつ研究所の仲間は無残な亡骸となっていった。
私は毎晩寝床で震えていた。
うとうととした明け方、私の耳に、カッカッカッという不気味な音が聴こえた。
ああ……
私の妻は私の異様な死に様を見て悲鳴を上げるだろう……