海辺の人魚に花束を
グリム童話「人魚姫」の二次創作本。カラーのグラフィックイラスト入りの新感覚グラフィックノベル。
悲しくて切なくて苦しい、冷たい海のなかのような物語をあなたに。
(サークルホームページより)
グラフィックが素敵で、そしてそれに合う人魚のお話・・・。
人に虐げられ、遠くへと逃げだいたいのに、やっぱり一人ではなくて「誰か」を求める悲しさと、そんな存在に対しても「いいんだよ」という柔らかい感じが伝わってきます。
個人的には残された王子様や、誰かの大切な存在であったであろう女性たちが気になるところではありますが(笑)
あと、もっと主人公にはどうしようもない絶望があるともっと、最後が引き立つかもしれないと思いつつ、それでもいつも鞄にいれて持ち歩きたい、そんな小説でした。
発行:Lumiere
判型:文庫 48p
頒布価格:1000円
サイト:屋根裏の隠者からの手紙
レビュワー:神風零