星が見た青


 私立青藍学園には、代々生徒達が語り継ぐある噂があった。「この学校のどこかに、“星が落ちた痕”があるんだって」 三人の書き手による、一つの伝説「星が落ちた痕」を巡る、六人の教師と六人の少女のオムニバス恋愛小説。

作品それぞれに個別のタイトルはついているけれど、目次が「時間割」でありそれぞれの話が「音楽」「社会」「体育」と授業名が割り振られているのがまず面白いと思いました。掴みがいいなぁって言うか。話は全て男性教師と女生徒の恋の物語で、きゅんきゅんしたり切なくなったりすること間違いなし。六つあるので短編を読みたいと言う方にお薦めですし、書き手が三人なのでそれぞれカラーが違っていて面白く飽きないと思います。
「星が落ちた痕」と言う、人によって様々なとらえ方をされる学校の伝説を題材に話を作っていくのが面白いなあと思ったし、自分でもこういうの書いてみたいな、と創作のヒントを得た感じがしました。面白かったです。


発行:③
判型:B6 116P 
頒布価格:500円
サイト:

レビュワー:おきあたまき

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