嶽本野ばらというエッセイ書きをテーマとして、乙女について語った随筆。もっと正確に言えば、嶽本野ばらの乙女思想への、個人的な主観からの解説本である。

 嶽本野ばらって、どちら様? ひょんなことから手にとって、ペラペラと捲ってみると、どうもエッセイ書きさんのようである。
興味深いのは、この人物は〝乙女〟について独自の思想と生き様を持ち、多くの〝乙女〟の支持を受ける〝男性〟だということだ。

 思わず〝括弧〟を付けてしまったが、それほどまでに、本書では〝乙女〟という言葉が多用され、〝乙女の王国〟〝乙女の王国の憲法〟〝乙女のエレガンス〟など、我々男性には縁の無い世界観への解説と解釈が綴られおり、中々に興味深い世界である。中でも「乙女とは自らの美学に拠って生きる者のことを指す」の一文は、なるほど、筆者がこの嶽本氏に惹かれた理由が解らないでもない。

 最後に一つ不満を述べるならば、結局、この文章を書いたのが誰なのか、いまいち解らない奥付の部分である。

 本文中に、そう書いてあったわけでは無いが、どうも、「好きなものを好きだと胸を張って言える」ことも、乙女らしさの一部らしい。

ならば乙女らしく、筆者にも堂々として頂きたいものである。


発行:嶽本野ばらを徹底研究する団
判型:B5 26P 
頒布価格:100円
サイト:@ShosoStripper

レビュワー:歩登