ねことしあわせ(2)


文学フリマで刊行される猫にまつわるアンソロジー。漫画、エッセイ、書評、小説となんでもありな16篇。

猫とは至福の生き物である。
そんなことを思い知らせてくれるのが、本作品『ねことしあわせ』である。
その名の通り、ねこ+しあわせをモチーフにしているため悲愴な読後感があるものはない。
どれもこれも猫を至高の存在とあがめ、そこにいる幸せを描いたり、猫の気持ちになってみたりと作者独特の切り口で猫を生き生きと描いている。
そして作品に出てくる都市の色や生活感が見事である。これは猫がいかに人間社会に入り込んでいるかを自明のものとしている。作者が体験したのかはたまた伝え聞いたのか定かではないが、人と猫の関係は社会を通して語られる。
くだくだしく述べてしまったが、要するに猫とは最高なのである。もふもふしたいのである。
猫最高を感じ取ってくれたら嬉しい。読んで至福になるのは間違いない。


発行:StrayCat
判型:B5 
頒布価格:600円
サイト:StrayCat

レビュワー:三日月 理音

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