BULB


「真空にきっと僕たちは」
彼と僕が真空なら、真空でも混ざり合わずお互いを認識するだろう、希望的観測として。

彼が来て、僕が彼を見て、彼について想い、僕について考え、彼と僕は別々の人間であり、ここが真空なら、と。

物語の淡々とした佇まい、行間、字間、組版、絵の配分、仕掛けられた遊び紙、表紙の手触り、渇いた物語の中身と装丁のバランスが大変美しい。
2013年に購入した同人誌の中で最も気に入った一冊。


発行:あかばらさ
判型:A5 
頒布価格:200円
サイト:あかばらさ

レビュワー:A.Touge