アニメ制作会社、制作部。第1巻
都内にあるアニメ制作会社【みたかプロダクション】通称、みたかプロ。
午前中、制作進行たちが机の下で仮眠していると一本の電話が鳴り響く。
電話を受けた制作デスクの堀田は、そこで初めて部下が姿を消したことに気づく。
納品直前で逃亡した制作の穴を埋めるべく、堀田班は奔走することになる。
一方、別作品を 担当している制作デスクの伏見はキャラクターデザイナーの麻生と作品に対する考え方で対立してしまう。
その結果、麻生の機嫌を損ねてしまい作業がストップしている状況が続いていた。
プロデューサーや監督から問題解決を迫られるも麻生との連絡が取れず、追い込まれる伏見。
時間だけが過ぎていく中、悩む伏見はある決意を固めつつあった…。
ネットで公開中の1~3話+書き下ろしの合計4話を収録。
理想と現実の狭間で揺れるアニメ制作スタッフたちを描いたアニメ業界物語、開幕!
(文学フリマWebカタログより転載)
私はアニメが大好きな人間であります。
とても興味深く読ませて頂きました。
専門用語とか分からない部分もあるのですが、
とにかく伝わってくるのは、めっちゃ大変なんだなってこと。
とても臨場感にあふれていました。
稀に聞く、ひどい回とかの裏にはこんな事情があって、それでも、多くのひとがアニメを作るのに頑張っているのだと思うと感動です。
アニメーターさんのお仕事が大変であることは知ってはおりましたが、アニメーターさんだけではなく、私の好きなアニメを支えている方々はこんなにも苦労なさって作品を作り上げていることが本当に良く分かりました。
シナリオは読みなれていないのですが、すらすら読めるところが良いなあと思います。
シナリオなので、心理描写もほとんどないのですけれど、
起こったことや台詞で、キャラクターの心情が読み取れたりもして、こういう見せ方もあるのだと学びました。
ストーリーも起伏といいますか、常に祭り状態で飽きませんでした。面白かったです。