妖怪は・じ・め・て物語

arasuji

目が三つ、鼻が四つ、口が十七個あって、
「こんな醜い私に恋なんて出来るはずがない」
とかたくなに信じている女の子が、
優しくかっこ良く(もちろんエッチも上手な)男の子にしっかりと愛されて、
自信を取り戻していくハートフルストーリー!

……なんですよ本当に。
恐ろしい事に、一文字も嘘がありません。

もっとギャグっぽい話になるかと思ったら、
妖怪の女の子がすごくけなげで、
真剣な胸キュン初恋物語になってしまいました。
※性描写を含むので【対象年齢:18歳以上】とさせてもらいます。

本当に私を好きなのかな?
あの優しさは、嘘じゃないのかな?

うつむいて思い出す。
杉山くんの言葉、笑顔、背中。大きなてのひら。

(第4回Text-Revolutions Webカタログより転載)

 

kansou

R18で「は・じ・め・て」なんて
えっちのしーんがあるんでしょあるんでしょ!
と鼻息荒く読む。

主人公・しほの口がたくさんとかを頭でうまく描けなかった(だいたいいつも本読むときは登場人物のっぺらぼーの人)んだけど、
そういう特徴というか「異」であるところを「お得」って言ってくれる杉山くんは、いいなあ、素敵な人だなあと思った。

私も一時期自己評価が低すぎる時があったのだけど、
「劣っている」と自分で感じているところをほめられると相手を疑ってしまうのは、
もちろん自分を守るための反応なんだけど、
相互に寂しいことになってしまうので、
二人がちゃんと通じ合ってくれて僕は嬉しい。微笑ましいえっちでした。

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発行:柳屋文芸堂
判型:A5
頒布価格:0円
サイト柳屋文芸堂
レビュワー:氷砂糖