猫神様の無計画 1~4


幼い少女の姿に猫耳、尻尾をふりふりしながら時代がかった口調でねこじゃらしをねだり、世界をちょっとだけ変える猫神様。「僕」と猫神様の日常に忍び込む、少しだけファンタジー。

 ワタクシ猫と聞けば飛びつかずにはいられないのです。猫可愛いですね! そんなノリでふらふら歩いていたとき、ふと目に留まったシンプルなコピー誌。お値段でご理解いただけると思いますがどれも文章量そのものは無く、日常に混じる仄かなファンタジー……ファンタジーというよりは日常の中のささやかな魔法小景とでも呼ぶべき、あたたかでやわらかい雰囲気が心地よいです。
 猫神様が猫耳幼女なのは何でかわかりませんがw、ちょっとしたワンアイディアを分かりやすく書きすぎないでまとめるっていうのは結構難しいと思うのです。

 人間が全て猫になってしまった世界でグラビアアイドルが白くて毛深いってのも可笑しくて微笑ましいし、いちめんのねこじゃらしは光景がノスタルジックで美しい。
 僅かな異世界を垣間見て、猫神様の一声で世界はまた日常へ戻ってくる。珍しくも美しくもないが、どこか地に足の着いた安堵も混じる雑多で愛すべき世界。やっぱり世界はそうでなくちゃ、なのだ。

 4の最後はどうも続いていくようなので、続きを楽しみにしつつ待つ体勢。本とは関係ないのですが、ペーパーも猫満載で嬉しくてニヤニヤしました。


発行:六道曼荼羅
判型:A5 各8P 
頒布価格:各冊10円
サイト:六道曼荼羅

レビュワー:小泉哉女