架空レポ集 月のワインの試飲会

arasuji

すこしふしぎなほんのちょっと未来。「私」の体験レポートを一冊の本にまとめました。

さらっとファンタジー要素も入りつつ、一応サイエンスフィクション。
小さな幸運(スモールフォーチュン)のあるすこしふしぎな生活記録。

  SFな近未来での生活記録。
        ――これぞ「生活密着SF」!

収録エピソード

 ・ 月のワインの試飲会
 ・ 小学生向け料理教室 (テキレボアンソロ「和」収録!)
 ・ 火の鳥を見に動物園
 ・ ミラクルシャンプー
 ・ 魔物保護市民ボランティア
 ・ 最新型がキニナル
 ・ 災害は意外と身近
 ・ 変なものとも出会う
 ・ あとがきにかえて
 ・ さいごに

(第4回Text-Revolutions Webカタログより転載)


 


kansou

こおりさんは軽やかな面と投げやりな面がある書き手だと思う。こちらは軽やかな方。軽快な口語調で楽しく読めました。
この本は「10話」から構成されていて、最初はその「仕掛け」に気づかないのだけれど、「私」さんは(テキレボアンソロで男性のイメージだったのですが女性でした……)どんなひとなのか、そしてどんな世界なのか、漏れ出る発想や姿勢、描写から浮き彫りになっていき、そしてラスト2話で「あ!」となり。そういうことかそーきたか。
こう書くと謎解きのようですが副題にあるとおり「すこしSFな」お話です。未来にはあるかもしれない、心地よい、しあわせな、とてもしあわせな本です。おしあわせに。

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発行:cage
判型:48P 新書版
頒布価格:300円
サイト:Luminescence of Rock Candy
レビュワー:まるた曜子