2020年12月2日 / 最終更新日時 : 2020年12月1日 anthology_ex2 EX2 Webアンソロ「手紙」 蒲がま うさうららさんへ わたしたちくらいの年代の人間が家族について語ることはこの国の近代史、とりわけ戦争の悲惨な爪痕に想いを馳せることでもありますね。ほとんど打ち明けると呼ぶに相応しい親密なお便りをもらい、コラボしてきた長い年 […]
2019年2月10日 / 最終更新日時 : 2019年2月9日 straycat 第8回Webアンソロ「花」 斑 サークル名:花うさぎ(URL) 執筆者名:磯崎愛 & うさうらら 一言アピール 手製本を頒布するサークルです。公式アンソロ提出作品は新刊「斑(まだら)」の一部分切り出し。本編は磯崎による8000字小説です。菊花 […]
2018年5月29日 / 最終更新日時 : 2018年5月28日 straycat 第7回Webアンソロ「海」 緋の縅(ひのおどし) 緋の縅 ―― 湛む 拾遺 ―― からみつく蔓の狂おしい重奏が 熱帯林の錯覚を誘う。 緑に湛んだ客船の白壁は眺めるうちに ぼぅと光って滲みだした。 泥と汗でへばりつく軍手を脱ぎ呼吸を整え 手のひらのすべてでその肌に触れる。 […]
2017年9月4日 / 最終更新日時 : 2017年9月4日 straycat 第6回Webアンソロ「祭」 獺祭だっさい なぜかはわかっていない。獺かわうそには仕留しとめた肴を川べりに並べる習性があり、人はそれを神への奉納になぞらえ獺祭だっさいと呼ぶ。 水が怖いとおもうことがなかった。海辺で育ち泳ぎは誰にも負けない。こんな浅い瀬で溺 […]
2017年1月19日 / 最終更新日時 : 2017年1月18日 straycat 第5回Webアンソロ「嘘」 あにといもうと おりたちてうつつなき身の牡丹見ぬそぞろや夜を蝶のねにこし――与謝野晶子『みだれ髪』 九歳で妹ができた。おかっぱの市松人形のような一つ年下の女の子だ。知らない子ではなかった。たまにうちに泊まっていた。昼間はにこにこして […]
2016年9月4日 / 最終更新日時 : 2016年9月3日 straycat 第4回Webアンソロ「和」 泣草図譜やまばと編(アンソロ版) ころころと咲くえのころに励まされ 行く野良猫は濃きかげを引く 干からびた世界の隅で葉鶏頭はげいとう 胸のうちを曝さらけて立ちぬ 群れ鳥の主従争う喧噪を 飲み込んでなお平たいらかに芒すすき 燃え尽きた炎の痕あとをたかだかと […]