暗喩の箱庭、アニミスト
黄色い砂浜、黒い夢。
何かが欠けた世界で、僕は僕と青い空を取り戻す。
不条理ファンタジー。
(ブログより転載)
サークルカットに記載「ハッピーエンド無し!」。
これは惹かれますよね!
会場で読み出して、持ち帰って、一気読みでした!
赤い空と赤い海で記憶を失くした主人公が登場したのを読んだ瞬間、思いました。
「あ、これ全部読もう」って。
争いという概念が無い村と、争いだけしかない世界の対比を移動するツァラの意識!
どちらの世界でも奪い合う水。
トラウマ、という呼び方が「なんだろう?」と引っかかっていたのですが、確かにカーの「トラウマ(心理的外傷)」だったという驚き。
グレーテが半分しか存在を認められていない理由が、愛というシンプルな理由で、とても燃えました!
ラストはバッドエンドなのに、とても爽やかな読後感でした。
初サークル参加だそうですが、実力高すぎです。
発行:Totentanz_Rosenkranz
判型:A5 112P
頒布価格:300円
サイト:Totentanz_Rosenkranz
レビュワー:浮草堂美奈