ちょっと不思議な能力が使える女の子エナと、その弟のグレース、そして二人の幼馴染であるアーク、10代前半のまだまだお子様な悪ガキ三人衆の、ドタバタ大暴れストーリー！
ところが、この地の領主はもっと悪いやつで、ある日アークを攫ってしまった！幼馴染の彼を取り返すため、村を飛び出した姉弟。そしてエナと同じ能力者である、領主と決闘することに。果たして二人はアークを取り返すことができるのか！？そして謎の能力『邪の魔術』とは？
（サークルサイトより抜粋）

　danmaqさん、本業の方はプログラマ兼シナリオライターとして東方プロジェクトの二次創作ゲームの作成をされているということで、どんな小説を書くのかすごい気になっていた方だったんですが、この本は初めての小説とは思えないほどよく纏まっていて、面白かったです。

　danmaqさんのそう言った背景を知っていたこともあり、最初、あらすじを読んだ時に如何にもドラゴンクエスト的なモノをイメージしていました。（主人公の構成が好きだったドラクエ2の男の子×2＋女の子だったので…・）
ところがどっこい、その感覚で読んだ私は3回程裏をかかれ驚かされました。
しかし、それは無理筋な展開ではなく、納得のできるものでした。
また、主人公たちが困難な現実に直面し、それを糧に成長するというところは、少年ジャンプ全盛期に読んでいた世代としてとても楽しく読ませていただきました。
これ以上はネタバレになってしまうので、気になった方は是非読んでみてください。決して損はしないと思います。

発行：danmaq
判型：文庫版 178P
頒布価格：800円
サイト：danmaq

レビュワー：御拗小太郎