竜の花嫁


竜の花嫁<アー・ジャ・ランタ・>。
竜に嫁ぎ、竜に喰われ、竜の怒りを鎮める者。

若い娘を竜に嫁がせ続けて数百年。
竜は守り神として山に縛られ、
娘らを喰らうかわりに、麓の村を守り続けていた。

最後に捧げられたのは、
村でもっとも嫌われていた娘。
野火のように激しく、荒々しく、彼女は村を憎んだ。

なぜ、自分が喰われねばならないのか。

問うた娘に竜は応えた。
「いいや私はもう人間は喰わない。
お前は村へ帰って良いのだ」

(裏表紙より転載)

 まだ完結していないのですが、続きが読みたい!と思ったので、感想を投稿します。
序章というべき、最初の3ページ分で『花嫁』の状況、竜の存在感が印象付けられ、まるで映画の予告のようでワクワク感が煽られます。
 音の使い方も上手くて、文章がそのままストンと頭の中に入ってくるというよりは、情景を一つ一つ頭の中で思い描きながら読み進めていく感じです。
 これから『花嫁』がどうなっていくのか、はたまた竜の過去やなぜが明らかになっていくのでしょうか。続きが楽しみなハイファンタジーです。


発行:雲の呼吸と同じリズムで。
判型:新書版 52P
頒布価格:200円
サイト:雲の呼吸と同じリズムで。

レビュワー:MisticBlue