夢守人黒姫 Love in a mist(2)


「あなたの夢に、お邪魔させてもらう」
 かつて人気子役として一世風靡した過去を持つ少女・藤崎綾乃。舞台への憧れを秘め、退屈で平凡な日々を送る彼女の前に、青い髪の少女・青子が現れた。綾乃はその日から、華々しい舞台の夢を見るようになるが、それは同時に、彼女の心と身体を蝕んでゆく悪夢でもあった。親友が教えてくれたおまじないに縋った綾乃の前に、桜の花吹雪と共に巫女服の少女・黒姫が現れる──。
 夢の秩序を守る夢守人・黒姫と、悪夢を植え付ける夢魔・青子との戦いと執着を描いた夢幻想現代ファンタジー(カバー見返しより)

sanka

 読み終わり、まず思い浮かぶのが桜と青い花の花びらが一面に舞い散るビジュアル。二人の戦いの妖艶さ。

 キャラ立ちはさすがだ。シリーズとして続きそうだが、二人の関係、確執の行方。深く真っ直ぐねじれた様の今後は、かなり楽しみである。
 綾乃にしても魅力的だ。ちょっと鼻につく感じで始まる綾乃の気持ちの変化は誰しもが一度は通る道。経験を通し、見つめ直していく様はこの歳になっても滲みる。

 イラストも見事だ。表紙はもちろん、見返しのSDの可愛いこと! 挿絵もどきりとするものもあり、間違いなく見所の一つ。
 服部ワールド堪能するには欠かせない一作。

※この作品の過去の投稿
 夢守人黒姫 Love in a mist


発行:またまたご冗談を!
判型:文庫(A6) 96P
頒布価格:300円
サイト:またまたご冗談を!
レビュワー:森村直也

夢守人黒姫 Love in a mist(2)” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

前の記事

書架にねむる。