2016年2月23日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 日常回帰「猫の足音」 まだ死神が通常業務をこなしていた頃の話だ。 この時勢、煙草を喫のむのもいろいろと制約があった。 冥府の役人などは禁煙ファシストを自称し、死神の服に煙の臭いがついているだけで嫌味を言う。生憎、嫌味に傷つくような生物ら […]
2016年2月23日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 神様 あなたは気づいていませんでしたが、あなたが生まれたとき、あなたにそっくりな子がそばにいたのです。小さいあなたはその子と一緒に遊んだり餌を取り合ったりしていたんですよ。でもその子はしばらくしたらいなくなってしまったの。で […]
2016年2月23日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 飴と海鳴り その夏、湯田郡司ゆだぐんじを悩ませていたのは海鳴りの音だった。どおお、どおおという遠雷のような唸りがまとわりついて離れない。身体を内側から揺さぶられ、骨ごと震わされている気がして、頭痛がひどい。はじめは何の音だかわから […]
2016年2月23日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 変人伯爵のこぼれ話 隆盛極めし市街から離れる事、数十㎞。 見渡す限り一軒の人家も無い、郊外と呼ぶにも辺鄙に過ぎる場所に、邸宅がございます。 いえ、初見の方は、ここを個人の邸宅とは思われない事でしょう。 低劣に模したりとは言え、中世の […]
2016年2月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 丘の上のありす あたしは今、はじめて訪れる街にいる。 目の前には蜘蛛を模した大きなモニュメントと円錐状の高層ビル。隣には初対面の少女がひとり。人見知りで内気なあたしが、見知らぬ誰かと見知らぬ街に足を運ぶだなんて、普段であればするはず […]
2016年2月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月22日 straycat テキレボWebアンソロ 猫だって恋をする 「トラ~!行ってくるよ~」 僕の頭をワシワシと撫でながら、目の前の彼女はそう言う。 「にゃあ」 いってらっしゃい。 言葉は違っても、彼女には通じてる。 僕はトラ。彼女はスズ。僕は猫。彼女は人間。だけど、僕らはとっ […]
2016年2月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月21日 straycat テキレボWebアンソロ 御猫様祀り 十二月、「御猫様祀おねこさままつり」の季節がやってきた。 御神体ごしんたい町の交差点から、林立するビルのはざまで、小山のようなおおきさの黒猫――御猫様がうずくまっているのを見かける。 「鯖虎さばとら君、来月のお祀り、 […]
2016年2月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月21日 straycat テキレボWebアンソロ アキとネコ ぽかぽか 陽だまりのなかで アキはねむる 優しくて それよりもっと 優しくて あくび ふわっと 浮かべて 目をこする ネコが慎重に せのびをしては その路地を てのひらで たたく […]
2016年2月22日 / 最終更新日時 : 2016年2月21日 straycat テキレボWebアンソロ クレイズモアの幽霊 明かりのない暗い部屋から、女性の泣き声が聞こえる。啜り泣くようなその声に誘われるまま、部屋を抜け出し冷たい廊下を彷徨い歩く。次第に、自分がどこを歩いているのかも分からなくなるような気持ちになり、そして、そのまま…… 「 […]
2016年2月21日 / 最終更新日時 : 2016年2月21日 straycat テキレボWebアンソロ 傍らのしあわせ 「こらこら、そこ座らない!」 「……ちっ」 「今舌打ちしたな、おい」 「うるせーな」 「テーブルの上に座るなっていっつも言ってるでしょ! 行儀悪いなぁ!」 「テーブルじゃねーよ、こたつだろ」 「一緒なの!」 「はいはい、 […]