2019年8月28日 / 最終更新日時 : 2019年8月28日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 まつりばやし 刀剣乱舞 2次創作------------------ 小さなステージ上のピアノに、スポットライトが当たっていた。拍手が鳴り止むと子供がひとり下手しもて側から歩いてくるが、緊張しているのかひどくぎこちない。楽譜スコアを持 […]
2019年8月27日 / 最終更新日時 : 2019年8月27日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 箱庭は茜色に染まりて 絵描きの帽子が飛ばされたのを拾ってきてやれば、お礼の代わりにと好きな絵を描いてくれるという。「え、そんなのいいスよ。もらったって俺、飾れるような家もないし」「枕の下に敷いておけば夢に見れるぞ。私の描く絵はそういう力があ […]
2019年8月26日 / 最終更新日時 : 2019年8月25日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 想像の原資 科学は人々が想像できる未来を作る力を持つという。 その裏には誰も想像がつかないような未来は妄想と同じだという考えがある。 ――ならば私は妄想の世界に立っているということに と楓は高楼に囲まれた帝都のただ中で足をすくませ […]
2019年8月23日 / 最終更新日時 : 2019年8月23日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 何もない町 「何もない町ですよ」「取り残された町ですよ」「人が増えない町ですよ」 機械仕掛けの人形のように、そう口にしていた。 石畳にレンガの家。まるで異国にいるように感じさせるこの町に来た理由は、特にない。彷徨っていた末に辿り着い […]
2019年8月23日 / 最終更新日時 : 2019年8月23日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 蟹摂食思考機構 『え、待って待って待って。なんて言った?』 ディスプレイに映ったタマちゃんが眉間に皺を寄せる。あお髪のポニーテール、まるいのに鋭い眼つき、すっきりとした顎と鼻筋はデータであることを差し引いてもとてもきれいな女の子だ。そん […]
2019年8月22日 / 最終更新日時 : 2019年8月21日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 back to back 山間の小さな集落の、たった一軒しかない飲食店に、一日の仕事を終えた大人たちが集まっていた。休日を控えた土曜の夕方はいつも、地元住民と工事関係者で満席だった。 酒の肴はシンプルな料理と盛んなおしゃべり。耳をすませば愚痴ば […]
2019年8月22日 / 最終更新日時 : 2019年8月21日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 夢に棲む。 #01 ろくな夢をみない。 現実に近い悪夢で、ほとんどは遅刻の夢だ。 何かに間に合わない。 そこまで時間に追われてることなんてないだろう、という時も、細かい気がかりが夢に出てきて、目が覚めてから、「なんて安易な」とガ […]
2019年8月21日 / 最終更新日時 : 2019年8月20日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 小説と想像 想像は小説の執筆に欠くべからざる力であるかのように思われている。 小説を書いている者は世間では想像力が豊かと見なされているし、また書く側も、小説は想像力によってものされる技芸であると思いがちだ。それはおそらく誤りではな […]
2019年8月21日 / 最終更新日時 : 2019年8月20日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 果てのない物語 文字を読んでみたかった。既に親もその親も文字を読んだ事はない。誰も文字を見た事がないのだから、それがどんな物なのかを知らない。 初めて物語に触れたのは、父親がストーリーデバイスを渡してくれた時だ。五歳の頃だと記憶している […]
2019年8月20日 / 最終更新日時 : 2019年8月19日 straycat 第9回Webアンソロ「imagine」 桜雲石 北の町を終着駅とする汽車は、客と荷を乗せ替えて再び首都へと戻っていく。 威勢のいい蒸気機関の音を遠くに聞きながら、吉野は小さな旅行鞄を片手に駅舎を出た。曇天の向こう側に、煤けた朝日の存在を感じる。 予想以上の寒さに思わ […]