トキシン


文学フリマサークル参加10周年記念アンソロジー

収録作品
泉由良 「ルルカの点描画」
牟礼鯨 「同毒療法」
恣意セシル 「ギフト」
山本清風 「紺青の別れ」
高村暦 「想像の間隙」
添嶋譲 「ネイビー・ブルー」
suwazo 「聖料理人」
風合文吾 「 虫食ム脳髄」
IS@M 「不可視の猫達」
松本環 「満月ニ毒ヲ飲ム」
星いちる 「自殺薬」
伊織 「海ウサギの角」

ゆめゆめ、魔が差したりしませぬように…
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仄青く揺れるものを


泣くこともゆるされぬ性背負いつつ弱音を吐ける恋はいいよな/半身よ 君よ 囁きあうことは偏光板のひかりの洪水/支え合うようなふたりになれなくて共倒れする恍惚を待つ/けふ豚の屠殺を見ました蝿曰わく性の目覚めは常に夏です……BL短歌自選歌集「仄青く揺れるものを」

(文学フリマWebカタログより転載)

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この命をくれてやる。(1)


人を殺さなくては死んでしまう病を患った賢治と、
身体を売りながら彼を匿う鴇子。
ふたりは薄暗い世界の片隅でひっそりと、息を潜めながらも睦まじく暮らしていた。

そんなある日、鴇子は自分が妊娠した事に気付く。

何故、生きるために命を食べながら、人を殺してはいけないのか。
命の価値は、重さは何で決まるのか。
自問自答を続けながら賢治を守り、鴇子は子供を胎内で育んでいく。
そして臨月を迎えた鴇子は、ある決断を迫られることになるが……?

(ブログより転載)
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