空蝉


 祝言を直前に控え自害した娘。婚約者に捨てられたという理由は、果たして本当なのか?
 憑き物信仰の残る村で民俗学の調査を手伝う悠木は、1年前に起こった彼女の死にひそむ謎へ次第に惹かれていくのだが……。

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冴映える月


日露戦争の戦場から生きて戻ったものの、日々の生活に困った主人公は、戦場で自身の小隊長だった男の材木会社で働き始める。
彼の仕事は「大谷郷村の山林買収」――
その山林の持ち主との関わりあいを通して、彼が秘めている悲しい事実に、主人公は対面することとなるが――。

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匣と匠と匣の部屋-wir-


ひとりとひとりが暮らしても、どうせ、寂しいままでしょうけれど――」

白い方形の石が埋める開かれた部屋
その隙間を補填するように存在するひとりの子ども

冬と秋とを繰り返し
「彼ら」が暮らす丘の家

『匣と匠と匣の部屋-wir-』

この部屋に、冬がまた来る。

 ※(サイトより著者の許可を得て転用しています)

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