絶対移動中vol.14「マヨイトあけて」


異界への扉は日常のそこかしこに潜んでいます。異界へ迷い込む秘密の扉「マヨイト」を開けてしまったら…。久しぶりの創作競作企画、14名参加で100ページ超、内容充実の異界特集号です。

(文フリWEBカタログより転載)

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トキシン(2)


文学フリマサークル参加10周年記念アンソロジー

収録作品
泉由良 「ルルカの点描画」
牟礼鯨 「同毒療法」
恣意セシル 「ギフト」
山本清風 「紺青の別れ」
高村暦 「想像の間隙」
添嶋譲 「ネイビー・ブルー」
suwazo 「聖料理人」
風合文吾 「 虫食ム脳髄」
IS@M 「不可視の猫達」
松本環 「満月ニ毒ヲ飲ム」
星いちる 「自殺薬」
伊織 「海ウサギの角」

ゆめゆめ、魔が差したりしませぬように…

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トキシン


文学フリマサークル参加10周年記念アンソロジー

収録作品
泉由良 「ルルカの点描画」
牟礼鯨 「同毒療法」
恣意セシル 「ギフト」
山本清風 「紺青の別れ」
高村暦 「想像の間隙」
添嶋譲 「ネイビー・ブルー」
suwazo 「聖料理人」
風合文吾 「 虫食ム脳髄」
IS@M 「不可視の猫達」
松本環 「満月ニ毒ヲ飲ム」
星いちる 「自殺薬」
伊織 「海ウサギの角」

ゆめゆめ、魔が差したりしませぬように…
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センシティブ・ブルー


わかちゃんの背には、みどりの翅が生えている。
――大人たちの振りかざす青い硝子片、ひらりはらりと舞う
金色の鱗粉。わたしの肩のうえにいる、あおむし。
これは、わかちゃんとわたしの、ひとときのはなし。
(サークルサイトより転載)

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ど素人お洋服談義


<作品紹介>
 日が沈んだ後の、しんと静かな部屋の中で、姉の紗依子が手首を切っている。
電灯もつけずに机に向かい、かみそりを肌に当てる。動きを止めているように見える指先にはちゃんと力が込められていて、刃先が少しだけ肉に入る。赤い血の玉がぷくりと膨れ、音もなくはじけた。
液体はさらさらと皮膚の上を流れてゆく。紗依子はそれを楽しげに眺めている。
口元に浮かんだ小さな微笑みを、僕は黙って、見つめる。
(柳田のり子「薄紅の家、素晴らしき世界」より)

 関東地方のM市の路上で、夜中に歩いている若い女性が刺されたり、腕を傷つけられたりしている事件があるだろう。
あの犯人は私だ。
夜中にニットキャップをかぶり、口の中にガムを放り込んで自転車で出かける。
自転車を漕ぎながら歌う歌は「おお牧場はみどり」。
何故かいつもこれだ。
(よいこぐま「くまさん」より)

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