
広域電脳障害から始まり、やがて大規模な地殻変動となって人類をおそった【大破壊】。既存の政府国家が瓦解し、人々が右往左往する混沌の時代が終わる頃、「生物式仮想情報子理論」と呼ばれる「人の認識を具現化する能力」が「魔術」として認識されていく。
魔術を操る人々──魔術師たちの黎明から終焉までの歴史を語る。
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宇宙おきらく所沢

女の子に振られ、大学に落ち、所沢のアパートで一人暮らす杜若実篤(かきつばたさねあつ)は所沢が粉々になり、地球が崩壊する夢を見る。夢から目覚めた時、実篤の前にはピンクの髪とステージ衣装のようなひらひらを着た女の子が浮いていた。驚愕の後に彼女は「私は(要約すると)宇宙人」といい、実篤が適当につけた「宇宙」と名乗って実篤と同棲を始めるが……
総督と画家 孔雀の羽飾りの帽子をかぶった男のヴァニタス

17世紀初頭、東アジア交易によって黄金時代を迎えたオランダの都市デルフト。
裕福な商人の子でありながら、駆け出しの肖像画家として工房に出入りするクラースは、バタヴィア総督ヤン・ファン・アメルスフォールト伯爵に雇われて彼の肖像がを手がけることになる。ところが「海賊」とあだ名される彼の評判は頗る悪く、クラースもまた大いに振り回されるのだが、その意外な一面を知ったとき、二人は身分や立場を越えて心を通わせていく。
オランダ絵画をモチーフにした物語。(Amazon.紹介頁より)
猛虎の駆けた道~京師誠忠篇

元治元年、夏。禁門の変をきっかけに京の都は大火に襲われ、宿屋の野里屋の若旦那である大力は、店と母を失った。途方に暮れていた彼の前に翻るのは「誠」の旗――新撰組の至誠の志に胸打たれた彼は、勘定方として入隊し、日々を過ごすことになる。しかし、彼と新撰組を巻き込んで、歴史は容赦なく激動の時代へと突き進んでいく。
黒南風の八幡~隻眼の海賊と宣教師の秘宝~

17世紀初頭、大航海時代末期。日本の近海には当時、幕府の鎖国令にも縛られず、世界の海を駆けた「八幡」と呼ばれた海賊たちがいた。
隠れ吉利支丹として人目を忍ぶ生活を続けていた平戸の刀鍛冶・右近。弾圧の末に奉行所に捕縛された彼を助けたのは、「黒南風の燕」と呼ばれ、オランダ人やスペイン人にも怖れられた伝説の八幡・麝香燕だった。
二人は何者かに連れ去られた右近の師である宣教師フェリペ・デ・ディエゴの行方を追って、鎖国下の日本を飛び出すが、二人の前に立ちはだかったのは、当時、東アジアを支配していたオランダ東インド会社だった!
(サークルサイトより)
碧空尽 中国短編小説集三

「龍の髭」を主宰する春秋梅菊さんによる古今の中国の王朝を舞台にした短編集の第三弾。
日中戦争下、己のアイデンティティに揺れる日本人を主人公に描いた「祖と、故と」と、明代を舞台に個性豊かな武芸者が活躍する武侠小説『情に溺るるを知れば」の二作を収録。
円明園 中国短編小説集二

「龍の髭」主宰の春秋梅菊さんによる古今の中国の王朝を舞台にした短編集の第二弾。
文化大革命の狂乱の中にある民衆の姿を描いた「壇上の悪意」、唐代の長安を舞台に詩作を巡るドタバタ劇「他人に詩を見せることなかれ」、明の遺臣が紡ぐ滅亡と再起への独白「遺民記」の三作を収録。
夜来香 中国短編小説集一(1)

中国を舞台にした歴史短編集。それぞれ清代・元代・民国時代に舞台を設定した三作を収録。
古典的な志怪小説のセオリーを踏みつつ、素朴な民話世界を展開する「変わりっ狐」。さながら芥川のような、柔らかで長閑な展開なのにどこか残酷な「小さい煩妹」。戦前の郷愁と悲恋を描いた王道短編「口琴」。
たちきれはなし

上方落語の傑作「立ち切れ線香」を原作に、上方の花街を舞台にした人情と悲恋の物語。
旦那に裏切られ絶望の闇に堕ちた北新地の芸妓・小絹は、南地の紀ノ庄の娘芸者・小糸とのふれあいの中で次第に生きる希望を取り戻していく。しかしある時から、小糸は船場の若旦那との恋に溺れていく。かつての自分を小糸に見出す小絹はしかし、その恋を止めることは出来なかった。
それが、悲劇の始まりとも知らないで――(創作文芸見本誌会場HappyReadingより)
美の女神、海へ還る

ルネサンス絵画の最高傑作の一つ、サンドロ・ボッティチェリの 《ヴィーナスの誕生》。そのモデルといわれた女性が、画家ボッティチェリに宛てた手紙には、とある真実が秘められていた。書簡体小説。他に、フィレンツェの人々の独白によって描かれるボッティチェリと、ルネサンスを代表するとある画家の物語『放蕩息子―シモーネ、フィリッピーノ、そしてジャコモの場合―』を収録。